40年の指導現場で気づいた、成績が伸びない子が持つたった一つの習慣とは
「うちの子、計算ミスが多くて…」
「なんで同じ問題で毎回間違えるの?」
こんなお悩みをお持ちの保護者の方、実はその原因は「計算力」でも「集中力」でもないかもしれません。
40年間・のべ1000人以上の生徒を指導してきた現場で、苦手な子にはある共通の習慣がありました。
Contents
「頭の中だけで解こうとする」こと——これが最大の原因です
数学が苦手な子を観察すると、ほぼ例外なく「途中式を書かない」という習慣を持っています。
問題を見た瞬間に答えを書こうとし、計算を頭の中だけで処理しようとするのです。
一見すると「要領がいい」「スピードが速い」ように見えますが、これが成績が伸び悩む根本的な原因になっています。
途中式を書く子と書かない子では、同じ単元を学んでも定着率がまったく異なります。
なぜ途中式を書かないと伸びないのか
数学の問題を解くというのは、「情報を整理して、次のステップを判断する」連続作業です。
人間の脳の作業記憶(ワーキングメモリ)には限界があります。
複数の計算を同時に頭の中で抱えると、途中でエラーが起きやすくなる——これは認知科学的にも明らかです。
途中式を書くと、次の3つのことが起こります。
① 思考の外部化 頭の中の情報をノートに「外に出す」ことで、脳の負荷が減り、次のステップに集中できます。
② ミスの発見 書いた式を目で追うことで、計算ミスや符号ミスが自分でわかるようになります。
③ 思考パターンの定着 正しい解法の手順が繰り返し「手と目」に記憶されます。これが本当の意味での「わかる」状態です。
途中式を書かない子は、答えが合っていても「なぜ合ったのか」が身についていません。だからテストになると急に解けなくなるのです。
40年間で見てきた「途中式なし」の子のリアル
ロンドン・ニューヨーク・上海・香港・バンコク・シンガポール、そして半田——さまざまな国・地域で数学を教えてきましたが、
「途中式を書かない子がどこかで伸び悩む」
というパターンは万国共通です。
よくある光景 問題を見て数秒で「答えだけ」を書く。
正解のこともあるが、なぜ合っているかを説明できない。
同じ問題を翌週やると間違える。
伸びる子の習慣 少し時間がかかっても、式を丁寧に書き下す。
ミスをしても自分で気づいて修正できる。
時間が経っても解き方を再現できる。
特に印象的だったのは、ある中学2年生の生徒のケースです。
「計算は速いが点が取れない」
と相談を受けて指導を始めたところ、途中式を書くよう指導してから2か月で、
定期テストの点数が27点上がりました。
速さより正確さを優先する習慣が身についた結果です。
今日からできる「途中式を書く習慣」のつけ方
大切なのは「書きなさい」と言うだけでなく、習慣として定着させることです。
以下の3ステップが現場で効果的でした。
ステップ1:「式を書いてから答えを書く」ルールを決める
答えを書く前に必ず式を書く——これだけでいいです。
最初は時間がかかっても構いません。
「丁寧に解くこと=かしこい」という価値観を、おうちでも声かけしてあげてください。
ステップ2:ノートは「広く使う」よう促す
途中式を書かない子のノートは、余白が広い傾向にあります。
「もったいない」と感じてしまうようです。
ノートは消耗品で構わないこと、式がたくさん書いてあるノートほど良いノートだと伝えましょう。
ステップ3:「なぜその式を書いたの?」を聞いてみる 答えの正誤より、プロセスに注目する質問を心がけましょう
。「どうやって解いたの?」「この式はどういう意味?」という会話が、子どもの思考を言語化する力を育てます。
途中式の書き方、一緒に練習してみませんか?
雙葉進学教室では、数学・理科を専門とした少人数指導でお子さんの「解き方の習慣」から丁寧に指導しています。
体験授業(無料)受付中です。お気軽にお問い合わせください。
大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。