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「うちの子、頑張っているのになぜか点数が上がらない。数学ができる子って、いったい何が違うんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
私は40年以上、数学を教えてきました。
大手進学塾から独立し、今は半田市で雙葉進学教室を運営しています。
その間、「数学が得意な子」を何百人も見てきました。
ある時期から、私はその子たちをじっくり「研究」し始めました。
授業中の目の動き、問題を解くときの手の止め方、わからないときの反応…。
そして気づいたのです。数学ができる子は、「解き方」ではなく「考え方」が違うと。
この記事では、その研究結果をすべてお伝えします。
この記事の内容
- 結論|数学ができる子が持っている「たった1つの習慣」
- 理由|なぜその習慣が成績を分けるのか
- 具体例|指導現場で見た「差がつく瞬間」4場面
- 対策|わが子に今日から身につけさせる方法
① 結論|数学ができる子が持っている「たった1つの習慣」
結論から言います。
数学ができる子は、「なぜ?」と問い続けます。
それだけです。
「なぜこの式を使うのか」
「なぜここでこの操作をするのか」
「なぜこの答えになるのか」。
正解した問題でも、立ち止まって自分に問いかける。この習慣が、すべての差を生みます。
逆に言えば、数学が苦手な子は「どうやって解くか(How)」しか考えていません。
解法を覚えて、当てはめて、正解する。それで満足してしまいます。
でも数学はそれでは通用しない教科です。
なぜなら、問題は毎回少しずつ形を変えて出てくるからです。
「なぜ(Why)」がわかっていれば応用できる。
「どうやって(How)」しか知らなければ、少し変わった問題で手が止まります。
② 理由|なぜ「なぜ?」が成績を分けるのか
理由① 「なぜ?」は知識を「使える形」に変える
人間の記憶には「手続き記憶」と「意味記憶」の2種類があります。
解法の手順を覚えるのは手続き記憶です。
自転車の乗り方と同じで、体が覚える感覚です。
テスト前の詰め込みでも身につきますが、時間が経つと薄れます。
一方、「なぜそうなるか」を理解するのは意味記憶です。
「マイナス×マイナスがプラスになる理由」「なぜ移項するとき符号が変わるか」。
こちらは忘れにくく、応用がきく。
数学ができる子は自然と意味記憶で学んでいます。「なぜ?」と考える習慣が、知識を使える形に変えているのです。
理由② 「なぜ?」は自分のミスを自分で発見できるようにする
授業中、こんな場面があります。
問題を解き終えた生徒が「先生、これ合ってますか?」と聞いてくる。
数学が得意な子は、聞く前にすでに自分で検証しています。
「この答えを元の式に代入して確認してみよう」「グラフで考えたら筋が通るか」。
自分で答えを疑える子は、自分でミスを見つけられます。
苦手な子は答えを出した時点で思考が止まります。
「できた」で完結してしまう。だから同じミスを繰り返します。
理由③ 「なぜ?」は学ぶ範囲を自然に広げる
「なぜ円の面積はπr²なのか」と疑問を持った子は、調べるうちに円周率の意味にたどり着きます。
そこから「なぜπは3.14…なのか」へ。
この連鎖が自然に起きる子は、教科書の範囲を超えて理解が深まっていきます。
深まった理解は、難問への対応力になります。
偏差値60以上にするには、この「教科書を超えた理解」があるかどうかで差がつきます。
③ 具体例|指導現場で見た「差がつく瞬間」4場面
場面① 問題を解いた後の「顔つき」が違う
数学が得意な子は、正解してもどこか考え続けている顔をしています。
「これって別の解き方もあるかな」「もっと速く解けないか」。
苦手な子は正解した瞬間に表情がゆるみます。そこで思考が終わります。
たった数秒の差ですが、この積み重ねが半年・1年で大きな実力差になります。
場面② わからないときの「止まり方」が違う
問題でつまずいたとき、数学が得意な子の手は「考えながら止まる」印象があります。
ペンを持ったまま、視線がどこかを見ている。頭の中で整理している時間です。
苦手な子の手は「諦めて止まる」ことが多い。
つまずいた瞬間に「わからない」と確定してしまいます。
そして答えを見る、あるいは聞く。
このとき「なぜわからないか」を自分で掘り下げる習慣がある子とない子で、その後の伸びが大きく変わります。
場面③ 答え合わせの「使い方」が違う
テストを返却したとき、数学が得意な子がまず見るのは「バツの問題」だけではありません。
「なぜここでこの式にしたのか」「どこで判断を間違えたか」まで遡って確認します。
苦手な子は点数を確認して終わりになりがちです。
あるいは「やっぱりわからなかった」で片付けてしまう。答え合わせは最高の学習機会なのに、使い切れていません。
場面④ 「公式」への向き合い方が違う
「二次方程式の解の公式」を習ったとき、得意な子は「この式はどこから来たのか」と気にします。
導出を自分でたどってみようとする。
苦手な子は「とりあえず覚えよう」で止まります。
覚えること自体は問題ありませんが、導出を知っていれば公式を忘れても自分で作れます。
試験本番、記憶が飛んだときに差が出ます。
④ 対策|わが子に今日から身につけさせる方法
「なぜ?」を問い続ける習慣は、才能ではありません。環境と練習で身につきます。保護者としてできることを、具体的にお伝えします。
1.「合ってた?」ではなく「なんでそうなったの?」と聞く
帰宅後に「テストどうだった?」「宿題合ってた?」と聞くのは自然なことです。
でも、それだけでは「正解かどうか」にしか意識が向きません。
「なんでその式を使ったの?」「どうやって考えたの?」に変えるだけで、子どもは自分の思考を言語化する練習をします。
これが「なぜ?」習慣の入口です。
2.間違えたときに「どこで間違えたと思う?」と問い返す
「ここが違うよ」と即座に教えるのをぐっと我慢して、「自分ではどこが間違いだと思う?」と聞いてみてください。
自分でミスを発見する経験が、自己検証力を育てます。
すぐに答えが出なくていい。「わからない」という返答でも、「どこからわからなくなった?」と一緒に遡ってみる。
この会話が積み重なると、子どもは自分で自分に問いかけるようになります。
3.「それってなんで?」を家族の文化にする
食事中の会話でも、テレビを見ていても、「なんでだと思う?」が自然に出てくる家庭の子どもは、学習面でも「なぜ?」体質になりやすい。
「なんで空は青いの?」「なんで消費税は10%なの?」答えを知らなくていいんです。
一緒に考える姿勢が大切です。
4.問題集より「1問を深掘り」する時間をつくる
量をこなすことより、1問を徹底的に考える時間のほうが「なぜ?」習慣には効果的です。
週に一度でいい。解き終わった問題を「別の解き方はないか」「どこが核心だったか」と振り返る10分をつくってみてください。
5.「わからない」を細分化する練習
「数学がわからない」は情報として粗すぎます。「方程式の移項でわからなくなる」「文章題を式にする部分が苦手」まで絞り込めると、対策が立てやすくなります。
「どこからわからない?」「何をしようとしてつまずいた?」と問いかけ、一緒に「わからない」の場所を特定する習慣をつけてみてください。
⑤まとめ|親御さんへのメッセージ
数学ができる子は、特別な才能を持っているわけではありません。
「なぜ?」と問い続ける習慣を、早い段階で身につけているだけです。
そしてこの習慣は、日常の会話や、ちょっとした問いかけの積み重ねで育ちます。
学校でも塾でも、最後は「どんな問いを持てているか」が成長の速度を決めます。
もし今、「うちの子はどこでつまずいているんだろう」「なぜ頑張っているのに結果が出ないんだろう」と感じているなら、ぜひ一度ご相談ください。
雙葉進学教室では、お子さんの思考の癖・つまずきのパターンを丁寧に見たうえで、「なぜ?」が自然に出てくる指導を心がけています。
無料相談受付中|「なぜ?」が育つ環境、一緒に考えませんか
半田市の雙葉進学教室では、お子さんの現在の学習状況をお聞きしたうえで、具体的なつまずきポイントと今後の方針をお伝えする無料相談を随時受け付けています。
「入会するかどうかはまだ決めていない」という段階でも、まったく問題ありません。
▶ お電話・LINEどちらからでもお気軽にどうぞ
大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。