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数学が苦手な中学生へ。その苦手意識、「定義」を知れば消えます。
「数学ができない」「数学が苦手」
——そう感じている中学生に、まず一つ質問します。
「三角形の面積の公式、なぜ『底辺×高さ÷2』なんですか?」
「…なんとなく覚えてる」
「先生がそう言ってたから」
そう答えた人、安心してください。それが数学が伸びない理由のほぼすべてです。
そして、これさえ解決すれば、数学の苦手意識は一瞬で消えます。
① 数学が苦手な子の共通点は「定義を飛ばしている」こと
ずばり言います。
数学が苦手な中学生は、「定義」を飛ばして「公式」だけを覚えています。
数学ができるようになる方法を中学生向けにわかりやすく言うと、たったひとつ。
「なぜその式が成り立つのか」を先に理解してから、公式を使う。
これだけです。公式を暗記する前に「定義」を理解する。
これが、数学の得意な子と苦手な子を分ける、最大の分岐点です。
② 「定義」を知らないと、すべての土台がグラグラになる
数学という教科は、積み上げ型の学問です。
小学校で習った「割り算」が理解できていないと中学の「分数計算」でつまずき、
「分数計算」が怪しいままだと「方程式」が解けない。
ここで重要なのが「定義」です。
定義とは、「その言葉・記号・概念が何を意味するか」を正確に決めたものです。
たとえば——
- 「平行四辺形」の定義:2組の対辺がそれぞれ平行な四角形
- 「素数」の定義:1とその数自身以外に約数を持たない、1より大きい自然数
- 「関数」の定義:xの値が決まるとyの値がただ一つ決まる関係
これを「なんとなく」でごまかすと、応用問題に入った瞬間に手が止まります。
数学ができない理由のほとんどは、
実は計算力の問題ではなく、定義の理解が曖昧なまま進んでしまったことにあります。
③ 「途中式」を書かない子ほど、定義を理解していない
塾の現場では長年こんなことが観察されます。
計算ミスの原因を分析すると、
その多くが「手順のミス」ではなく
「意味のわからないまま操作しているミス」です。
「途中式を書きなさい」と言われるのはなぜか。
単に採点のためではありません。
途中式を書く行為そのものが、
「自分が今何をしているのかを言語化する作業」だからです。
定義を正しく理解している子は、途中式を自然に書きます。
なぜなら、「この変形には意味がある」とわかっているから。
逆に、定義があいまいな子は途中式が書けません。
「なんとなく答えが出た」という感覚で進むので、少し問題が変わっただけで対応できなくなります。
これが、数学が伸びない理由のひとつです。
塾現場の実例:「定義を声に出す」だけで得点が上がった生徒たち
雙葉進学教室では、数学の授業で必ず「定義の確認」から始めます。
ある中学2年生の女の子の話をします。
彼女は入塾時、「連立方程式が全然わからない」と言っていました。
式の立て方も、解き方も「なんとなくやってるけど合ってるかわからない」状態。
そこでまず確認したのは、「方程式とは何か」という定義でした。
「方程式は、ある特定の値のときだけ成り立つ等式のこと。だから、その"特定の値"を探すのが解くということ」
この定義を声に出して3回言わせ、「じゃあ連立方程式は?」と聞くと、
自分で「2つの条件を同時に満たす値を探すんですよね」と答えられました。
そこから1ヶ月で、定期テストの数学が23点上がりました。
解き方を教えたわけではありません。
「何をしているのか」を定義から理解させただけです。
これが、数学思考力の鍛え方の本質です。
⑤ 今日からできる「定義」理解の3ステップ
ステップ1|新しい単元が始まったら、最初の「定義」をノートに書く
教科書の最初のページに、必ず「○○とは〜である」という文があります。
これをそのままノートに書き写す。写すだけでいい。
これが中学生の数学勉強法の、もっとも地味で効果的な一歩です。
ステップ2|「なぜこの公式になるのか」を自分の言葉で説明する
たとえば「(a+b)²=a²+2ab+b²」という展開公式。
これを面積図で説明できますか?
「(a+b)という辺の正方形の面積を分解すると……」と言える子は、
公式を忘れても自力で導けます。これが数学の得意な子の特徴です。
ステップ3|復習は「解き直し」より「定義の言い直し」から始める
数学の復習方法として多くの子がやりがちなのが、
「同じ問題をもう一度解く」こと。
でも本当に効果的な復習は、
「この問題で使われている定義・概念を声に出して説明する」ことです。
「この問題で使ってる"比例"ってどういう意味だっけ?」
これを毎回やるだけで、数学の思考力は着実に鍛えられます。
まとめ:数学ができるようになる方法は、定義に帰ること
中学生の数学勉強法をわかりやすくまとめると、こうなります。
| よくある間違い | 正しいアプローチ |
|---|---|
| 公式をひたすら暗記する | 公式が生まれた「定義」を理解する |
| 答えだけ確認する | 途中式で思考の流れを言語化する |
| 同じ問題を繰り返す | 使った概念の定義を言い直す |
| 計算練習だけ増やす | 「なぜ」を追う習慣をつける |
数学が苦手な子の共通点は、「できない」のではなく「定義を飛ばして進んでいる」だけです。
その一点に気づいた瞬間、数学は変わります。
雙葉進学教室では、この「定義から理解する数学」を軸に授業を行っています。 数学の勉強法に悩む中学生・保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。
雙葉進学教室では、数学・理科を専門とした少人数指導でお子さんの「解き方の習慣」から丁寧に指導しています。
体験授業(無料)受付中です。お気軽にお問い合わせください。
大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。