「数学だけどうしてもやる気が出ない」
「頑張っているのに点数が上がらない」
——そんな悩みを抱える中学生と保護者の方はとても多くいます。
でも、やる気がないのは本人のせいではありません。
この記事では、数学が苦手になる本当の構造と、
今日から取り組める具体的な数学の勉強法を、塾現場の実例をもとに解説します。
Contents
① 数学のやる気は「仕組み」で決まる
結論からお伝えします。
数学ができない理由のほとんどは、「才能がない」からではありません。やる気の問題でもありません。
数学のやる気が出ない本当の原因は、
「わからない単元を飛ばしたまま先に進んでいる」
という学習構造のズレにあります。
数学は積み上げ型の教科です。
前の単元が理解できていないと、次の単元は必ず詰まります。
詰まれば「わからない」、
わからなければ「やりたくない」、
やらなければ「できない」
——この負のサイクルが、数学が苦手という状態を作り出しています。
つまり、数学ができるようになる方法は、才能を磨くことではなく、仕組みのズレを直すことです。
② なぜ中学生は数学が苦手になるのか
理由1|数学は「積み上げ型」教科だから、穴があると全部崩れる
数学が苦手な子の共通点として最も多いのが、
過去の単元にわからないまま放置した箇所がある、というものです。
たとえば正負の数が曖昧なまま方程式に進む、
分数の計算が不安なまま文字式を扱う
——こうした状態では、どれだけ新しい単元を勉強しても点数は上がりません。
数学が伸びない理由の多くはここにあります。
理由2|計算ミスが多いのは「雑さ」ではなく「途中式を書かない習慣」が原因
「計算ミスの原因はうっかりだから仕方ない」と思っていませんか。
実は違います。
計算ミスの大半は、頭の中だけで計算を進めようとすることから生まれます。
数学で途中式を書くのはなぜかというと、
式を書くことで思考が整理され、
どこで間違えたかが自分で確認できるからです。
途中式を書かない子は、ミスが多いだけでなく、ミスをしていることにも気づけません。
理由3|「思考力がない」ではなく「思考の型を知らない」だけ
数学の思考力がある子とない子の違いは、地頭の差ではありません。
数学が得意な子の特徴を観察すると、
問題を見た瞬間に「これはどのパターンか」を探す習慣が身についています。
つまり、数学の思考力とは生まれつきの能力ではなく、問題に向き合う「型」を知っているかどうかの差です。
理由4|復習をしていない、または復習の仕方が間違っている
「授業は聞いているのに定着しない」
という場合、問題は復習にあります。
数学において復習の方法として最も効果が高いのは、
「解き方を読む」ではなく「もう一度自分で解く」ことです。
答えを確認して終わりにする復習では、記憶に定着せず、テストで同じ問題が出ても解けません。
③ データ——数字で見る「数学苦手」の実態
国立教育政策研究所の調査では、
中学生が「嫌いな教科」として数学を挙げる割合は全教科の中で最も高く、
学年が上がるごとにその割合が増加する傾向があります。
一方で、数学を「得意」と感じている生徒の多くが
「わからない問題を放置しない」
「途中式を必ず書く」
という習慣を持っていることも報告されています。
また、同調査では「数学の勉強時間は取っているが成績が上がらない」と感じている中学生が一定数おり、
数学が伸びない理由は時間の量ではなく質にあることが示されています。
中学生の数学の勉強法として重要なのは、量をこなすことよりも、
一問一問を丁寧に理解して定着させるプロセスです。
④ 塾現場の実例——ビッグロック博士の数学が得意になる研究所より
中2・Cさんの場合
「数学は才能がないから無理」と言って入塾してきたCさん。
テストの答案を確認すると、計算問題は解けているのに文章題になると全問空白という状態でした。
原因を探ると、中1の「方程式の利用」の単元が理解できていないまま進んでいたことが判明。
そこまで戻って丁寧に学び直したところ、
1学期で文章題への拒絶感がなくなり、2学期の定期テストで20点以上アップしました。
数学ができるようになる方法として中学生に最初に必要なのは、戻ることを恐れないことです。
中3・Dくんの場合
計算は速いのに模試になると点数が取れない、というDくん。
答案を見ると途中式がほとんどなく、暗算で進めていました。
「途中式を全部書く」というルールを設けて1か月練習した結果、
計算ミスが激減し、どこで詰まっているかが自分でわかるようになりました。
数学の思考力の鍛え方として、まず自分の思考を「見える化」する習慣を作ることが、最初の一歩になります。
⑤ 解決策——中学生が数学に取り組めるようになる方法
ステップ1|「穴」を探して埋める——わからない単元まで戻る
数学の勉強法として中学生にわかりやすく伝えると、
「今の単元がわからなければ、一つ前の単元に戻る」これだけです。
戻ることは遠回りではありません。
穴を埋めずに先に進むことが、最大の遠回りです。
具体的には、直近のテストで間違えた問題の「どの知識が足りなかったか」を一問ずつ書き出し、
その単元の教科書や問題集の基本問題に戻ります。
難しい問題集は必要ありません。
基礎を確実に解ける状態を作ることが先です。
ステップ2|途中式を「全部」書く習慣を作る
数学で途中式を書くのはなぜか
——それは、書くことで思考が整理され、ミスの発見と再現性の両方が高まるからです。
「時間がもったいない」と感じる子ほど途中式を省きがちですが、
実際には途中式を書いたほうが解くスピードも上がります。
練習方法として、最初の1週間は「どんな簡単な計算でも途中式を書く」ルールを自分に課してみましょう。
これだけで計算ミスの原因の多くが自然と解消されます。
ステップ3|復習は「もう一度解く」で完結させる
数学の復習の方法として最も効果的なのは、解説を読んで「わかった気になる」のをやめることです。
解説を読んだ後、ノートを閉じて自分の力だけでもう一度同じ問題を解く。
これを「再現練習」と呼びます。
再現できれば本物の理解、再現できなければまだ穴がある、
という明確な基準ができるので、何を勉強すべきかが迷わなくなります。
ステップ4|「型」を覚えて思考力を鍛える
数学の思考力の鍛え方として有効なのは、問題のパターン分類です。
数学の問題は、見た目が違っても解き方の型は限られています。
問題を解くたびに「この問題はどのパターンか」を声に出して確認する習慣を作ると、
数学の思考力は確実に鍛えられます。
数学が得意な子の特徴は、この「パターン認識」が速いことです。
そしてこの力は、反復練習によって誰でも身につけることができます。
ステップ5|毎日20分の「基礎反復」を続ける
中学生の数学の勉強法として、週に1回2時間勉強するより、毎日20分基礎問題を解くほうがはるかに効果的です。
数学は筋トレに近く、毎日少しずつ動かすことで力がつきます。
問題集は難しいものでなくていい。
教科書レベルの問題を確実に解ける状態を毎日維持することが、
数学ができるようになる方法として中学生に最も再現性の高いアプローチです。
まとめ
数学が苦手な子の共通点は、才能のなさではなく
「穴を放置して進んでいる」
「途中式を書かない」
「復習が答え確認で終わっている」
という習慣の問題です。
逆に言えば、これらの習慣を変えるだけで、
数学ができない理由は一つひとつ消えていきます。
数学の勉強法として中学生にわかりやすくまとめると、やることは4つです。
わからない単元まで戻る、
途中式を全部書く、
解説を読んだ後にもう一度自分で解く、
問題のパターンを意識して解く。
この4つを毎日20分続けることが、数学ができるようになる方法への最短ルートです。
やる気は先にやってくるものではありません。
「できた」という小さな体験が積み重なったとき、自然とやる気はついてきます。
まず仕組みを変えることから始めましょう。
「どこまで戻ればいいかわからない」
「何から手をつければいいかわからない」という方は、
ぜひ一度、雙葉進学教室にご相談ください。
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雙葉進学教室では、数学・理科を専門とした少人数指導でお子さんの「解き方の習慣」から丁寧に指導しています。
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大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。