数学が伸びる勉強法

数学が得意になる!書くことで偏差値を上げる勉強法

基礎はできるのに応用問題が解けない理由

テストの基礎問題は、人に説明できるくらいちゃんとわかる。

でも、大問の後半になると急に手が止まる。

「解き方が思いつかない」んじゃなくて、
「途中でこんがらがって、わからなくなる」。

平均点は超えているのに、そこから上に全然伸びない。

そんなとき、こう思ったことはありませんか。

「あの子は数学のセンスがあるから」

正直に言います。それ、違います。

数学が得意な子と、
平均点あたりで止まっている子との間にある差は、
センスではありません。

「頭の中だけで解こうとしているか、紙に書きながら解いているか」

実はそれだけの違いであることが多いのです。

数学が得意な子の「書く」力の秘密

数学が得意な子は、
複雑な暗算を頭の中で
華麗にこなしているわけではありません。

むしろ逆です。

図・表・途中式を、面倒くさがらずに全部紙に書き出している

のです。

一方で、成績が伸び悩んでいる子の多くには、
ある共通の癖があります。

それは「頭の中だけで処理する」傾向です。

特に計算が得意な子ほど、
図を描いたり式を書いたりする手間を惜しんで、
暗算だけで進めようとします。

基礎問題の間はそれでも解けてしまうので、
本人は気づきません。

ですが、応用問題は情報量が多く、
頭の中だけでは処理しきれなくなります。

条件を忘れたり、式を立て間違えたりして、
正解にたどり着けなくなるのです。

つまり、「応用問題が解けない」のは理解力の限界ではなく、

頭の中だけで抱えようとした情報が、途中でこぼれ落ちている

だけということが多いのです。

偏差値60で変わる問題の性質と対策

なぜ、平均点あたりまでは順調に取れていたのに、
急にこの壁にぶつかるのでしょうか。

理由は、問題の性質そのものが変わるからです。

  • 平均点レベルまで:基礎〜標準レベルの問題を、正確に積み重ねれば得点できる
  • 偏差値60前後から:単なる計算や暗記では解けない、「構造把握型」の問題が急増する

文章題の中に複数の条件が混ざっていたり、
図形と比が組み合わさっていたり。

この段階の問題は、頭の中だけで処理するには
そもそも情報量が多すぎるようにできています。

だからこそ、ここから先は「暗算力」で乗り切ろうとしても限界が来ます。

紙に書き出して整理する力
に切り替える必要があるのです。

数学が得意な子に共通する3つの特徴

ここで、実際に数学が得意な子に共通して見られる特徴を、3つ紹介します。

自分の普段の解き方と照らし合わせてみてください。

① 基礎計算が正確で速い

四則計算、分数、小数、正負の数の扱いに自信があり、
計算そのものでつまずくことがありません。

これは才能ではなく、基礎計算の反復によって身についた土台です。

② 考え方を「見える形」にする習慣がある

ノートを見ると、式・図・途中式が丁寧に書かれています。

頭の中だけで考えるのではなく、
条件を書き込んだ図を見ながら、
答えまでの道筋を組み立てているのです。

平面図形の問題なら、辺の比が分かった時点でまず図に書き込む。

この一手間が、複雑な情報を整理する土台になります。

③ ミスの振り返りができる

間違えた問題に対して「なぜ間違えたのか」を確認し、
次に生かせる子は、自然と実力を伸ばしていきます。

「ミスした」で終わらせず、
原因を言葉にする習慣です。

いかがでしょうか。

3つとも、特別な才能ではなく、
今日から真似できる習慣だということに気づいたはずです。

部分点を得るための書く技術

ここまでの話を踏まえると、もう1つ大事な事実が見えてきます。

記述式の採点では、最終解答が間違っていても、
式や途中計算が正しければ部分点が与えられる場合が多いということです。

  • 頭の中で解こうとして答案が白紙に近くなる子 → 部分点すら得られない
  • 図や式をきちんと書き残せる子 → 途中点で3〜4点を確実に積み上げられる

これは、ミスを1つ減らすのとほぼ同じ効果を持ちます。

つまり「書く」という行為は、単に頭を整理するための手段ではなく、

そのまま得点に直結する行動

でもあるのです。

最終解答だけを気にして、
途中式を省略してしまうのは、
テストで大きく損をしていることになります。

偏差値60を超えるための言語化の重要性

もう1つ、重要な視点があります。

偏差値60前後になると、
途中式や考え方を書かせる問題で急に差がつくようになります。

どんなに頭の中で理解していても、
それを答案上で伝えられなければ、得点にはつながりません。

「わかっているのに解けない」
と感じているときは、実は理解不足ではなく、

理解していることを言葉や式に変換する練習が足りていない

だけ、というケースが多くあります。

この力は、一朝一夕には身につきません。

ですが、日々の演習で
「頭の中の思考を、そのまま紙に書き出す」
という意識を持つだけで、少しずつ鍛えることができます。

今すぐ始めるべき3つの数学勉強法

長い話になりましたが、今日から実践できることはシンプルです。

基礎問題でも、途中式を省略しない

簡単な問題ほど暗算で済ませたくなりますが、
あえて途中式を書く練習を続けてください。

これが応用問題での「書く習慣」の土台になります。

文章題・図形問題は、まず条件を書き込む

頭の中で考え始める前に、
問題文の条件を図や表に書き出してから考え始めてください。

それだけで、情報がこぼれ落ちなくなります。

間違えた問題は、原因を一言で書き残す

「計算ミス」で片付けず、
「符号の見落とし」「公式の使い方の勘違い」など、
具体的な原因を短く書いておきましょう。

平均点の壁を超えられるかどうかは、
才能の差ではありません。

次にワークを開くとき、答えだけを書いて満足せず、
途中式や図をどれだけ丁寧に紙に残せるか。そこから始めてみてください。


大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。

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