「夏休みに入って毎日ワークを解いているのに、一向に計算ミスが減らない…」
「答えだけをパパッと書いて、解き方をノートにちっとも書こうとしない」
まとまった時間が取れる夏休み、
基礎固めのために問題集に向き合う中学生のお子様を見て、
このようなもどかしさを抱えていませんか?
実は、夏休みにどれだけ多くの問題をこなしても、
ノートの「書き方」が間違っていると、
努力がすべて水の泡になってしまう危険性があります。
今回は、40年以上にわたり教育の現場で論理的思考を指導してきた「ビッグロック博士」が、
数学の途中式がなぜ必要なのかを徹底解説!
数学が苦手な子の共通点を解き明かし、
この夏に絶対に身につけるべき
数学の勉強法を中学生にわかりやすくお伝えします。
目次
1. 途中式は計算のメモではない。夏休みの基礎固めは「思考のプロセスの可視化」から始まる
数学における途中式とは、
単に答えを出すための計算メモではありません。
自分の頭の中にある
論理的な思考プロセスを正しく整理するためのロードマップ
です。
この夏休みの基礎固めの時期に、
途中式を書かない習慣のまま2学期の応用問題や高校数学へと進むと、
どれだけ勉強時間を増やしても成績が頭打ちになります。
これこそが、多くの子供たちに共通する数学が伸びない原因の一つです。
ノートに式を正しく書き残す習慣を身につけることこそが、
数学ができるようになるために
最も強力な土台となります。
2. なぜ途中式を省くと、「伸びない原因」になるのか?3つの理由
では、なぜプロセスを省くことがそれほど致命的なのでしょうか。
理由は大きく分けて3つあります。
原因①:自分の「計算ミスの原因」を特定できず、同じミスを繰り返すから
人間である以上、
どれだけ数学が得意でも計算ミスはします。
大切なのは
「間違えた後に、どこでおかしくなったのか」
を自分で見つけられるかどうかです。
途中式がないとミスの原因がわからなくなり、
貴重な時間を使いながらも、意味のある演習ができなくなります。
原因②:問題が複雑になったときに「数学的思考力」がパンクするから
簡単な方程式なら、暗算でも解けるかもしれません。
しかし、ややこしい方程式や関数、3年生の2次方程式などになると、
脳内だけの処理には限界が来ます。
途中式を書かない子は、脳のメモリを無駄な暗算に使い果たし、
肝心の数学的思考力を働かせる余裕を失ってしまうのです。
原因③:丸暗記の癖がつき、初見の問題に太刀打ちできなくなるから
式を書かずに答えの数字だけを追う勉強をしていると、
無意識のうちに「問題と解き方のパターン」を丸暗記しようとする歪んだ
勉強法が染みつきます。
これが、少しひねられた応用問題が出た瞬間に全く手が動かなくなる
原因となります。
3. 途中式の有無で判明した「数学の学力格差」と得意な子の行動特性
教育現場におけるデータでも、
プロセスを重視する姿勢と学力の差は恐ろしいほど顕著に表れています。
中学生の夏休み明けのテスト結果と、
日頃のノートにおける「途中式の充実度」を分析した調査では、
以下のような明確な結果が出ました。
| 夏休みのノートの状況 | 秋のテストの平均点 | 記述問題の正答率 |
| 数学が得意な子の特徴(立式から計算過程まで細かく記載) | 83.1点 | 85.4% |
| 数学が苦手・伸び悩む子の特徴(途中式がない、または一部のみ) | 45.6点 | 19.2% |
この調査からも分かるように、
高得点をキープしている生徒は、
生まれつき計算が速いわけではありません。
「夏休みの自習時こそ、
ノートに式を綺麗に書き残すことで、
脳の負担を減らし、
ミスを未然に防ぐ仕組みを作っている」
のです。
4. 「暗算が得意」と過信していた男子生徒が、夏のノート改革で覚醒した話
私の塾に、ある年の夏期講習から通い始めた中学2年生のK君は、
非常に頭の回転が速い子でした。
しかし、学校のテストの点数はいつも60点前後。
「もったいないミス」でいつも大量失点しており、
数学が苦手教科に陥る一歩手前の状態でした。
彼のノートを見ると、
計算問題の横に小さな数字がゴチャゴチャと殴り書きされているだけで、
いきなり「x = 4」のような答えが書かれていました。
私は彼に、
「数学は暗算力を競うゲームじゃない。
自分の論理的な考え方を身に着ける教科なんだよ。
この夏休みにノートの書き方を変えよう」
と伝え、
1行につき1つのプロセスだけを書き、
イコール(=)をノートの縦の線に綺麗に揃えて書くよう徹底させました。
最初は「めんどくさい」と反発していたK君ですが、
指示通りに書くようになってから、
自分が「負の符号(マイナス)の分配法則」
で毎回同じミスをしていることに自ら気づいたのです。
計算ミスの原因が可視化されたことでミスは激減。
夏休みが明ける頃には、偏差値65以上の難関高校を狙える成績へと成長しました。
5. この夏休みにマスターする!プロセスを重視する「正しい数学 復習 方法」
お子様のノートの書き方を変え、
論理的な数学的思考力を身につけるための具体的な勉強法の3ステップです。
ステップ①:イコール(=)を縦に揃えて「上から下へ」書く
ノートを横にダラダラ使ってはいけません。
1行につき1つの式変形を行い、
イコールを縦に美しく揃えて、
上から下へと段階的に思考を進める癖をつけましょう。
これだけで記述の美しさと論理性が劇的に向上します。
ステップ②:間違えた問題は「正しい途中式を赤で再現」する
多くの子供がやりがちな間違った復習は、
赤ペンで答えの数字だけを写すことです。
正しい復習方法は、解説に書かれている途中式をしっかりと読み解き、
「なぜこの式に変形するのか」を納得した上で、
ノートにそのプロセスを赤ペンで完全に再現させることです。
ステップ③:「なぜ?」を言葉にできるまで解き直す
これが最も効果的な数学的思考力の鍛え方です。
問題が解けたとき、または解説を読んだときに、
「この途中式は、なぜ必要なのか?」
を学校の友達や親に説明できるか試してみてください。
プロセスを言語化できるようになれば、
2学期以降の応用問題にも動じない本物の実力が身につきます。
まとめ:途中式をマスターすることが、夏休みの基礎固めを成功させる鍵
数学が伸び悩む原因は、
決してセンスが無いからではありません。
基礎を定着させるための「プロセスの重視」、
つまり数学の勉強法の基本である「途中式」を軽視していたことにあります。
- 数学が苦手な子の共通点は、プロセス(途中式)を省くこと
- 途中式を書くことで計算ミスの原因を自ら発見・修正できる
- 正しい復習方法で、応用問題にも通用する数学的思考力を育てる
ノートの使い方ひとつで、数学の視界は180度変わります。
せっかく時間のある夏休みです。
ぜひ今日から、お子様のノートの「途中式」に注目してあげてください。
「子供に途中式を書きなさいと言っても、全然聞いてくれない…」
「どこからノートの書き方を直せばいいのか分からない」
そんなときは、愛知県半田市の「雙葉進学教室」にお任せください。
当塾では、単に答えの丸付けをするだけの指導は一切行いません。
40年の実績を持つプロの目で、
お子様のノートに刻まれた「思考のプロセス」を細かく分析し、
基礎の定着から難関校突破に必要な思考力の鍛え方まで、
この夏休みに1対1で丁寧に引き上げます。
大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。