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01「数学が苦手な子」には共通のパターンがある
雙葉進学教室で数百人以上の中学生を指導してきた経験から断言できます。
数学が苦手な子の「できない理由」は、才能でも頭の良さでもありません。
ほぼすべての場合、「特定の習慣・思考パターン」に原因があります。それを知るだけで、数学の勉強法はガラリと変わります。
では、数学が苦手な子の共通点とは何でしょうか。塾現場で繰り返し目にする「5つのパターン」をまとめました。
共通点① 途中式を書かない・省略する
「頭の中で計算できる」と思い込み、紙に書かない。これが計算ミスの最大の原因です。
共通点② 「なぜ?」を考えずに答えだけ覚える
公式を丸暗記するだけで、なぜその式が成り立つかを考えない。数学の思考力が育ちません。
共通点③ 間違えた問題を復習しない
○✕をつけて終わり。間違いを「なぜ間違えたか」まで掘り下げないため、同じミスを繰り返します。
共通点④ わからなくなったまま次に進む
数学は積み上げ教科です。中1の「文字式」が曖昧なまま中2の「連立方程式」に進んでも、理解できるはずがありません。
共通点⑤ 「解けた」=「わかった」と思う
答えを見て納得してそのまま。本当に自分の力で解けるかを確認する習慣がありません。
02|なぜ数学ができないのか?根本的な理由を解説
「数学の勉強をしているのに点数が上がらない」という声をよく聞きます。
数学が伸びない理由は、勉強量の少なさではなく、「勉強の方向性のズレ」にあることがほとんどです。
理由① 途中式を書かないから「計算ミス」が直らない
数学が苦手な子ほど、途中式を書かない傾向があります。
「時間の節約になる」と思っているかもしれませんが、実際は逆です。
途中式を書く習慣がないと、どこでミスしたかが自分でもわかりません。
数学で途中式を書く理由は、採点官に見せるためではなく、自分の思考を整理して計算ミスを防ぐためです。
理由② 「暗記型の勉強」では数学の思考力が育たない
英語や社会と同じ感覚で、公式や解法パターンを丸暗記しようとする子が多くいます。
しかし、数学の思考力とは「なぜこの式が使えるのか」「この問題はどのタイプか」を自分で判断する力です。
これは暗記では身につきません。
まず「なぜ?」と問いかける習慣が不可欠です。
理由③ 復習の方法が間違っている
多くの中学生が行う「数学の復習」は、教科書を読み直すことや、解いた問題に目を通すことです。
しかし正しい数学の復習方法は、「間違えた問題をノートに貼り、なぜ間違えたかを書き、もう一度自力で解く」というサイクルです。
復習の質が、数学の成績を決定的に左右します。
03|データで見る:数学が伸びない子の実態
文部科学省の全国学力・学習状況調査や学習塾の調査によると、数学が苦手な中学生に共通する学習行動のパターンが明らかになっています。
数学が苦手な中学生に見られる学習行動(複数回答)
| 学習行動 | 割合 |
|---|---|
| 途中式をほとんど書かない | 78% |
| 間違えた問題を再度解かない | 72% |
| わからないまま次の単元へ進む | 65% |
| 公式の意味を説明できない | 61% |
| 答え合わせで終わっている | 55% |
※雙葉進学教室 入塾時アンケートデータ(n=240)をもとに作成
特に注目すべきは「途中式をほとんど書かない」が約8割という数字です。
計算ミスの原因として最も多く挙げられるのが途中式の省略であり、
途中式を必ず書くよう指導した生徒のテスト正答率は平均で14ポイント改善するという結果も出ています。
数学が得意な子と苦手な子の学習比較
| 学習習慣 | 数学が得意な子 | 数学が苦手な子 |
|---|---|---|
| 途中式 | 必ず丁寧に書く | 省略・頭の中で計算 |
| 間違い直し | 原因まで分析する | 答えを写して終わり |
| 公式の理解 | 導き方まで理解 | 丸暗記のみ |
| 復習のタイミング | 当日〜翌日に行う | テスト前のみ |
| わからない箇所 | すぐに質問・調べる | そのままにする |
この表が示すように、数学が得意な子の特徴は「才能」ではなく「習慣の差」です。
数学が苦手な子でも、こうした習慣を身につけることで、確実に成績を伸ばすことができます。
04|こんな子が劇的に変わった:雙葉進学教室の実例
「数学が苦手な子の共通点」を改善した生徒の実例を紹介します。
実例① Aくん(中学2年生):テスト30点台 → 78点に
入塾時、Aくんは「計算は得意なのに文章題になると全くわからない」という状態でした。
確認してみると、途中式を一切書かず、公式の意味も「なんとなく覚えている」程度。
数学の思考力を鍛えるために、まず「なぜこの公式が使えるのか」を口頭で説明させる練習から始めました。
加えて、間違えた問題には必ず「なぜ間違えたか」を一言書くルールを設定。
3ヶ月後の定期テストで78点を取り、「数学って面白いかも」と言うようになりました。
実例② Bさん(中学1年生):「数学だけ追いつけない」から学年上位へ
Bさんは小学校の算数から苦手意識を持っており、「自分は数学ができない」という思い込みが強くありました。
数学ができない理由を分析すると、小4の「割り算」でつまずいたまま進んでいたことが判明。
中学数学の内容をやりながら、並行して小学校の抜けをピンポイントで埋める指導を実施。
さらに数学の復習方法として「1週間後に同じ問題を解き直す」スケジュールを導入した結果、半年で偏差値が12ポイント上昇しました。
「うちの子は数学の才能がないんじゃないか」とおっしゃる保護者の方は多いです。
でも指導してみると、ほぼ例外なく「習慣と方法の問題」です。
正しい勉強法で取り組めば、数学は必ず伸びます。 ― 雙葉進学教室 塾長
05|数学ができるようになる方法:中学生向け勉強法を徹底解説
中学生向けの数学の勉強法として、わかりやすく具体的なステップにまとめました。
「数学が苦手」という状態から抜け出すための、明日からできる実践法です。
STEP1:途中式を「全部」書くルールを作る
計算ミスの原因の大半は途中式の省略です。
どんな簡単な計算でも、必ず紙に書く習慣をつけましょう。
最初は時間がかかると感じますが、1ヶ月続ければミスが激減します。
数学で途中式を書く理由は「自分の思考を見える化する」ためだと理解すると、面倒に感じなくなります。
STEP2:「間違いノート」で復習の方法を変える
数学の正しい復習方法は、間違えた問題を「問題・自分の答え・なぜ間違えたか・正しい解法」の4点セットでノートにまとめること。
テスト前にこのノートだけ見直すようにすると、弱点が集中的に復習でき、効率が一気に上がります。
STEP3:「なぜ?」を1問1問確認しながら進む
数学の思考力の鍛え方として最も効果的なのは、「なぜこの解き方なのか」を自分の言葉で説明できるかテストすることです。
親に説明する、ノートに書く、どちらでもOK。「説明できなければわかっていない」と考えましょう。
STEP4:つまずいた箇所を「さかのぼって」潰す
数学が伸びない理由のひとつが「穴を放置して前に進む」こと。
今習っている単元が理解できない場合、ひとつ前・ふたつ前の単元に原因があることがほとんどです。
思い切ってさかのぼり、根本から理解し直しましょう。
STEP5:同じ問題を「3日後」にもう一度解く
中学生の数学の勉強法でよく見落とされるのが「間隔を空けた反復」です。
解いた翌日ではなく、3日後・1週間後に同じ問題を解き直すと、定着率が大幅に上がります。
問題集のページにその日付をメモしておくと管理しやすいです。
数学の勉強法は「量より質」です。
1問を完全に理解する力が、10問を流す力より何倍も成績を伸ばします。
「数学が苦手」は、正しい方法を知らなかっただけ。
今日から変えられます。
数学の思考力を鍛えるには
数学の思考力の鍛え方として特に効果的なのは、「問題を解く前に方針を立てる」練習です。
いきなり計算を始めるのではなく、
「この問題は何を求めているか」
「どの公式が使えそうか」
「似た問題をやったことがあるか」
を30秒考えてから手を動かす。
この習慣が、応用問題・文章題への対応力を劇的に高めます。
数学が得意な子の特徴は、この「問題を読む力」が優れている点です。
問題文を丁寧に読み、「何が与えられていて、何を求めるのか」を整理する習慣を、今日から始めてみてください。
雙葉進学教室では、数学・理科を専門とした少人数指導でお子さんの「解き方の習慣」から丁寧に指導しています。
体験授業(無料)受付中です。お気軽にお問い合わせください。
大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。